不妊治療

全然妊娠しない!④体外受精編~採卵と新鮮胚移植~

みなさんこんにちは。

エルです。

今回は不妊治療について書いていきたいと思います。

非常に長くなるので記事をいくつかに分けて書きたいと思います。

転院して人工授精を行いましたが、けっきょくリセットで終わりました。

もう4回やって全てかすりもしなかったため、人工授精には期待できないと思ってついに体外受精を決意しました。

不妊治療のほぼ最高峰の治療になるので、これがダメだったらもう後がない…そういう思いでした。

しかしもうやるしかありません。

迷っている時間はないのだとそのときは追い詰められていました。

人工授精でも妊娠しなかった…敗北感はありますが、まだ体外受精が残っている…!そう思って気を取り直すしかありません。

体外受精とはどんなことをするのか?

体外受精とは、排卵誘発剤で卵子をたくさん育て、排卵間近で手術により採取します。

卵子を採取することを採卵と言います。

まずは1周期をこの採卵に充てます。

採卵後は、採卵した卵子に精子を振りかけて受精卵にしますが、一番妊娠率の高い受精後5日目にあたる胚盤胞まで育てて凍結させるのが目標になります。

この移植は採卵後に1周期子宮を休ませることになるので移植まで時間がかかります。

もし最短で移植したい場合は新鮮胚移植になります。

新鮮胚移植は採卵後に受精させた3日目の初期胚を凍結させずそのまま戻すことです。

しかし戻すのは採卵後の子宮のため、腫れががあったりたくさんの卵子を採取した場合はできません。

体外受精の他に、男性不妊などで受精がうまくいかなかった場合は、顕微鏡で細いガラス針を用いて、卵子の中に直接精子を注入して受精を促す顕微授精もあります。

体外受精か顕微授精かは、当日の精子の所見で決められるので安心です。

このように一通り医師から体外受精について説明がありました。

すでに体外受精についての知識はブログやネットで収集していたため、医師から聞かさせる言葉に分からないことはありませんでした。

興味があることについてはどこまででも調べられるのですが、たまに頭でっかちになってしまうこともあるのですが…。

もし分からない場合はクリニックによって体外受精の説明会があるのでそれに出席するのもいいかもしれません。

いよいよ採卵周期が開始する

体外受精の山場はなんといっても採卵です。

これが一番時間もお金もかかります。

特に時間を作るのが大変でした。

こちらのクリニックでは、採卵のための誘発剤が筋肉注射だったためクリニックへ通う必要があります。

クリニックによっては自己注射が可能なのですが、私は10日間も毎日クリニックへ通いました…。

家や職場からアクセスが良いとはいうものの、乗り換えがあったりして毎回通うのに往復で1時間半はかかったので、かなり大変でした。

私の仕事は家でもできるので、職場にも伝えて在宅ワークの合間をぬって通院できましたが、激務な仕事をしている方はどうやってこの時間を作るのでしょうか…。

不妊治療で仕事を辞めるという方もいますが、このようなスケジュールだとそれも納得です。

もちろん10日間連続でクリニックに通うことも大変ですが、毎日筋肉注射をされるのも苦痛でした。

普通の注射とはことなり筋肉に打たれるので痛くてダルくなります。

ただでさえ注射が苦手なのに…イヤイヤながら毎日頑張りました。

そして排卵誘発剤のせいでお腹が非常に張ります。

卵胞がたくさん育っている証拠なのですが、これもなかなか辛いです。

定期的に卵胞の状態を調べて、数と大きさを綿密に調べます。

そして卵胞が育ってきたころを見計らって、ブセレリンという点鼻薬で卵胞の成熟と排卵抑制を行います。

これは絶対に失敗できないので注意が必要です。

これで採卵の準備が完了です。

もうお腹が限界…早く採卵して!

さて、いよいよ採卵です。

このクリニックでは朝イチで採卵が行われるため、念のために近くのホテルに泊まりました。

そこまでしなくても良かったのですが、お腹がパンパンに張ったこの状態で満員電車に乗りたくなかったので…。

クリニックでは最後に排卵していないことだけを確かめて後は手術待ちになります。

採卵中は静脈麻酔を希望したので、寝ているうちに終わることになりますが、初めてなのでどうやって気絶するのか少し緊張します。
手術室まで歩いて行けるのにわざわざ車椅子で移動させてもらいました。

そして手術台に上がると何人もの看護師さんに囲まれて支度が始まります。

そして腕に点滴の準備がされ、看護師さんに

「10秒数えましょう」

と言われているうちに、5秒くらいで気絶しました。

そして目が覚めたらベッドに横たわっていました。

「旦那さん来ていらっしゃるので入ってもらいますね」

その言葉で目が覚めました。

そして採精のために夫が来院しました。

朦朧としている私を見て少しびっくりする夫ですが、私はそのとき眠くてしかたがなかったので、いつの間にかまた眠ってしまいました。

そして再び目が覚め、水分とお菓子をいただきました。

採卵後はOHSSになるおそれがあるため、たくさん水分を摂るように言われていました。

OHSSとは排卵誘発剤の使用で卵巣が過剰に刺激されることにより、腫れたり腹水が溜まったりすることです。

今のところ痛みや違和感はありませんが、今後症状が出る可能性があるので注意が必要だと言われました。

採卵後にエコーと問診があり、本日の採卵結果が伝えられました。

採卵できた数は…9個でした。

卵胞チェックの際は14個ほど見えていたのでもっと多いのかなと期待していましたが、意外に少なかったです。

しかし採卵数が10個未満だったため、新鮮胚移植も選択できるとのことでした。

私は迷わず新鮮胚移植を選択しました。

新鮮胚移植よりも胚盤胞のほうが妊娠の確率は高いのですが、時間を空けるよりも早く移植したい思いが強かったのです。

ということで数日後に移植が決定しました。

そして採精後の夫とともに帰りましたが、静脈麻酔を使用した後の帰宅は付き添いがあったほうが安心です。

数日後の移植が非常に楽しみです。

初めての移植は新鮮胚

子宮内の状態も良いので新鮮胚移植が予定通り行えそうです。

初めての移植に緊張しましたが、それよりも期待が高まります。

自分の身体がどこまで妊娠の工程をクリアできているの分かりませんが、受精卵を子宮に戻すということはもう着床させるだけです。
さすがにここまでお膳立てすれば私だって妊娠できるのではないか…そう思っていました。

そして人工授精と同じくカテーテルを使って新鮮胚を子宮内に移植させました。

これであとは子宮内でくっつくだけだ…!

もう妊娠したも同然じゃないか!そういう思いでした。

しかし、判定日ではまさかの陰性。

先生も、

「大丈夫だと思ったのですが…次は胚盤胞を移植しましょう」

とのこと。

移植後の問診でも先生は、

「たぶんこれで妊娠するでしょう」

と自信満々でした。

そのこともあったので陰性判定はショックでした。

初めての移植ではありましたが、やはり確率の低い新鮮胚だったのが良くなかったのかもしれません。

それに採卵後の子宮で環境も良くなかったのかもしれません。

「良いお知らせとしては、胚盤胞が3つできました。胚盤胞のほうが妊娠率が高いのでこちらを移植していきましょう」

とのこと。

「せっかく胚盤胞を移植するので、子宮の状態を万全にしたいので、次の周期はお休みにして子宮鏡検査を受けてみませんか?」

と提案されました。

一周期お休みなのは悔しいのですが、せっかくできた胚盤胞を無駄にすることはできません。

次は子宮鏡を受けることにしました。

お休み周期で子宮鏡検査を受けることに

生理が終わったあと、子宮鏡検査を受けることにしました。

子宮鏡検査とは、子宮内にポリープや炎症など異常がないことを確認する検査です。

直接カメラを入れて子宮内を確かめることができます。

一周期をこの検査に費やしても無駄な検査ではないので、ぜひ入念に調べてもらいました。

しかし一つ懸念がありました。

子宮鏡検査も卵管造影検査ほどではないですが、けっこう痛いということです。

ブログなどを見ると痛いという声が見られました。

しかしもう卵管造影検査をやったので、それ以上ではないだろうと思い勇気を出して受けることに…。

結果としては、言うほど痛くありませんでした。

少しだけ子宮が重い感じではありましたが、何とか耐えられるレベルです。

そして子宮の中は特に問題なくキレイな状態でした。

もしここで子宮内に異常があった場合は治療という迂回が発生するので非常に安心しました。

これで次回は胚盤胞を移植できそうです。